経営数理研究部門 応用データマイニング研究プロジェクト
主査 石井 康夫
近年、データマイニング分析は、各種応用分野が開発され注目を集めています。そこで、こういった分野の研究をより広く、また実践に即して深く行ってゆきたいと考えています。今回は第3回目の研究会で、2名の講師による講演を行います。
テーマ1:「 観光分野における統計調査~実践的事例の報告 」
<13時30分~15時:講演 1時間、質疑応答 30分>
講演者:静岡県立大学経営情報学部教授 大久保 あかね
内容紹介:
観光分野における統計は、政府観光局や各自治体が集計するマスデータとともに、観光地などの着地で収集する個別データが存在する。とりわけ、観光客の量や質を把握するためには、着地側の情報は、観光産業経営や観光地域計画にとって重要であることは言うまでもない。しかしながら観光分野全般での統計手法が統一されておらず、経年比較や地域間比較すらままならないのが現実である。
観光客のカウント単位の統一(実人数、訪問歴数、支出先件数等)や、調査技術、調査指標の統一など、処々に課題が存在するなかで、これまでどのような調査が実践されてきたか、具体例を提示する。観光統計の精度を高めるための問題提起としたい。
テーマ2:「中心市街地活性化に向けた取り組みとデータ活用」
<15時5分~16時35分:講演 1時間、質疑応答 30分>
講演者: 富士山まちづくり株式会社企画営業マネージャー 鈴木 大介
内容紹介:
・富士市吉原商店街における賑わいづくりの取り組み
あらゆる地方都市において中心市街地の衰退やシャッター化の進行が問題視されて久しい。当地では、他都市にも見られる老朽化した鉄筋コンクリート造の建物が町並みを形成しているが、1960年代に火災の延焼を防ぐことを目的に整備された防災建築街区の共同ビルが全国でも有数の規模で集積しているという特徴を持っている。
エリアの賑わいを取り戻すため、私達は2003年頃より数々の特徴的な企画や催し等ソフト事業に取り組んできたが、地域の活力低下に対する有効打は打てておらず、2010年頃から、さらに具体的に中心市街地に人通りを呼び戻すための方策として、日常的に中心市街地を訪れる理由となる場をつくるべく、遊休不動産を対象としたリノベーション事業を展開してきている。
・富士市の中心市街地に対する来街者のイメージ
中心市街地の賑わい再生に向けて、私達は現場主義による肌感覚を重視してきた。しかし、そうした定性的な指標だけでは事業運営上の意思決定を行うのには頼りなく、2016年からは富士市や富士商工会議所などと連携し、来街者を対象とした調査や公的な事業としての遊休不動産活用啓発にも取り組み、定性的なデータの活用と、体系的な事業構築を目指した段階に移行している。
2016年に富士商工会議所と共に実施した「富士市まちなか再起動計画」事業では、富士市の中心市街地(富士駅周辺地区、吉原地区)で行われる大規模なイベントや祭典期間中に延べ1000件近い対面アンケート調査を実施した。
ここで得られたデータは様々な角度から解析を行い報告しているが、今後さらなる活用と発展に向けて検討を深めていきたい。
- 会場:
- SAWADA BLDG. 2Fイベントフロア
- 会場アクセス:
- 岳南鉄道「吉原中央」駅下車、徒歩7分
岳南鉄道には、JR東海道線「吉原」駅から乗り換えてください。
東海道新幹線「新富士」駅より現地までは、タクシーで15分程度です。 - 所在地:
- 〒417-0051 静岡県富士市吉原3丁目3-23
- 会場電話番号:
- 0545-67-1005
- 日時:
- 2019年9月11日(水)13時30分~16時40分 (受付は13時より)
- 参加費:
- 無料
- 参加申込:
- 開催日2日前までに、お名前、ご所属を下記のアドレスにご連絡ください。
yishii309@gmail.com - 懇親会:
- (希望者のみ)海郎小屋吉原店 〒417-0051 静岡県富士市吉原4丁目5-12
17時10分―19時10分 一人約4000円 予約の都合上、希望者は上記に合わせご連絡願います。